【レビュー】 格安VPSサービスTime4VPSを1年強使ってみてわかったメリット・デメリット・注意点
この記事のまとめ:
- 超格安VPSサービスのTime4VPSを1年強使ってみたのでレビューしました。
- 価格を取るならTime4VPSに優位性はありますが、機能面はAWS Lightsailに比べると劣ります。
- Time4VPSを使う場合、安いプランはOpenVZを使っているので用途によっては制約が出るので注意が必要です。
背景:
最近Twitterを見ていたらVPS (Virtual Private Server)の比較をされておられる方がおられた(こちらの記事)のですが、私が使っているTime4VPSというVPSサービスが幾分安かったので参考までにレビューを書いておきます。
私のVPSの利用用途
ローカルPCだと雷で停電してしまったり、何かと電源を落としたり、ハードディスクなど何かしら壊れたりして常時稼働できないため、VPSを借りて、常時稼働させたいプログラムを動かしています。例えば、下記のようなアプリケーションを動かしています。一部、ブログでも紹介しているのでそれも載せておきます。
- Python (Anaconda): WebスクレイピングやWeb APIでデータ収集と、Twitter/Bloggerなどへの自動配信
- PostgreSQL: 上記データの保存
- InfluxDB: 仮想通貨の値動きの保存 (特に活用していません…)
最安値で比較
Time4VPSの各種最安値のサービスと比較対象としてAWS Lightsailをまとめてみました。
サービス | AWS Lightsail | Time4VPS | Time4VPS | Time4VPS |
---|---|---|---|---|
プラン | 3.50 USD | KVM Linux 1 | Standard S | Storage VPS 0.5 TB |
CPU | 1 コア | 1 コア (2.6 GHz) | 1 コア (2.4 GHz) | 1 コア (1.7 GHz) |
メモリ | 512 MB | 1 GB | 1 GB | 512 MB |
ストレージ | 20 GB (SSD) | 20 GB (SSD) | 40 GB (SSD) | 512 GB |
データ転送 | 0.5 TB | 2 TB | 4 TB | 4 TB |
仮想化 | Xen | KVM | OpenVZ | OpenVZ |
DC場所 | 東京 他 | リトアニア | リトアニア | リトアニア |
月額 | $3.50 | €2.99 (2年契約) | €2.99 (2年契約) | €2.99 (2年契約) |
無料期間 | 1ヶ月 | 7日間 | 7日間 | 7日間 |
AWS Lightsail
比較として価格もそこそこ安く、AWSということだけあって、他のAWSのサービス連携や、OSの対応種類等機能面で優れています。
どういった機能があるかは下記で確認できますが、いくつかの人気の高いウェブアプリケーションがワンクリックで起動できることは便利だと思います。
- Lightsail の特徴: https://aws.amazon.com/jp/lightsail/features/
Time4VPS
私が使っているのはStandard Mプランです(最安プランではないので表には出していません)。契約当時はあまりこだわりがなかったのでそこそこの価格でそこそこの性能のものを選びました。
簡単にメリットとデメリットを紹介します。
メリット
- なんといっても安い!
スペックもそこそこでちょっとしたプログラムを走らせるには十分で、私はクローリングや、APIを使ったスクリプト類を定期的に動かすためと、24/7/365で稼働させるためのDBのために使っています。
- 安定稼働
Time4VPS自体をあまり聞いたことのない方も多いかもしれませんが、リトアニアでは最大のデータセンタ事業者で16年以上もホスティングビジネスを行っている企業です。SLAで可用性99.95%が担保されており、非常に信頼性が高いです。私自身1年強使ってきましたが、一度も大きな問題もなく、稼働し続けれくれています。
デメリット
- 遅延が大きい
地理的な関係上、日本からのアクセスは遅延がそれなりにあります。私の環境ではPing RTT遅延が280 ms程度とかなり大きく、SSHで接続していても若干遅延を感じる程度の遅延量です。この点では、AWSを選択すれば、サーバーは東京にリージョンがありますので地理的に近い環境で使えるはずです。なおかつ大手プロバイダーの回線をお使いであれば、AWSにアクセスする際にインターネット経由でなく、AWSとピア接続しているはずですので遅延も短いことでしょう。
注意点
- Standardプランのサーバー仮想化技術はOpenVZである
Standardプランでは、サーバー仮想化としてOpenVZ (Linuxカーネル 2.6)を使っています。これが意味することはDockerが使えないということです。もし、Linuxカーネルバージョン 2.7以上が必要なアプリケーションを動かす場合は、KVMプランで契約しましょう。Standardプランから同じ料金からスタートしまうが、スペックとしてはワンランクダウンしてしまいます。
私は、Standardプランを契約しており、契約当時はDockerを使うとは思っていなかったので、今となっていは少し後悔していますが、あと10ヶ月くらいで契約が切れるのでその時にKVMに変更しようと思っています。
- 常時CPU使用率100%で使うことは規約上禁止
CPUを常時100%使うようなアプリケーションは規約上禁止されています。例えば、仮想通貨マイニングなどがそれにあたります。実は私自身、仮想通貨のマイニングを少しやってみたのですが、たしか1、2ヶ月続けていたら、見事にこれに引っかかりペナルティを受けてしまいました。そのペナルティというのは、CPUのクロック周波数を25%に低減です。これは契約期間中は常時このクロック周波数に落とされてしまうようで、マイニングを止めても戻してくれませんでした(今はマイニングは止めています)。
その他
Time4VPSのその他のプランとして、Storageプランもあります。あまりパフォーマンスを要求しないようなデータベース用途としては非常に安いプランだと思います。
今回は以上です。 最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
なお、もし使ってみようと思ったら、下記のバナーを踏んでいただけると大変うれしいです!!
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